憩室とは憩いの部屋と書きますが、簡単に言えば消化管の壁の弱い所が中からの圧力によって外側に向かってまあるく、くぼみを作ったものです。えくぼみたいな感じでしょうか?
たこ焼きの鉄板を思い描いていただいても想像しやすいかもしれません。
大腸憩室の原因は、便秘や排便時腸管内圧亢進、加齢による腸壁の衰え、食生活の欧米化などが言われています。
憩室自体は形であり病気ではありませんが、人によっては腹部違和感、いやな感じがあると訴える方もお見受けします。
腹部違和感は憩室が気づかない内に炎症を繰り返し、腸管自体の柔軟性が落ちているためと考えます。
たこ焼き鉄板のようなたくさんの穴に便がはまり込んで、炎症を起こしやすい化膿しやすくなっている状態です。
新しいホースを外に出しておくと固くなります。憩室がある部分は固くなり柔軟性が損なわれている。そんな印象です。固いホース(大腸)の中を便が通過する際に柔軟性がないため痛みや不快感があるという方もいらっしゃるようです。
憩いの部屋に便がたまることで起こる憩室炎や出血は注意が必要です。憩室の弱い粘膜がさらに弱くなり、きりでついたような穴があいてしまうこともあります。大腸に穴があくと便汁がお腹に漏れ出し腹膜炎を起こし命取り。外科対応の病気となってしまいます。
憩室は増えることがあっても減ることはありません。予防もなかなか難しいところです。
大腸カメラでたまたま見つかることもあります。
御自身の憩室の存在を知ることは診断につながるので大いに役立つ情報です。
症状がなくても大腸カメラの定期検査をお勧めします。
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